ろぼたん製作日記(2006年)

2005-11-17
 よく考えたらもう出れる日があまりないことに気がついたので、 大慌てでエントリー
   移動速度を上げるために何をやるか?
 もっと高度な制御を導入するとかアクチュエータの出力を上げるとかではなく、 とりあえず脚を伸ばすというベタな方法を取ってみる。
   2日前でやっと配線完了。間に合うのか?


2005-11-24
 作るのは間に合って、スプリント3000・スプリント5000とも何とか 優秀 させてもらった。
 しかし、脚を伸ばした量に比例して速くなっていない。 結局脚の短い昔の機体と大差無い記録しか出てない。
 何をやるべきなのか…? 足裏を大きくすると楽に速くなりそうな気がするけど、 これは気が進まないなぁ。
 それにしても結果がタイムという数値なので、 いろいろ試して再計測したくなる。 マイクロマウスの人達はこんな楽しいことやってたのか…。 確かに家にフィールドが欲しくなるな。

2005-12-03
 ROBO-ONE GP 最終戦に参加。YG不知火に勝ったけどマジンガアに負け。 マジンガアとダイナマイザーは機体の完成度もさることながら、 操縦がうまくて勝てる気がしない。 ようやく操縦者の技能が試合を大きく左右するというレベルに達した気がする。
 その後、宴会。素晴らしい人格者のマジンガア隊のみなさん、 ごちそう様でした。後光が射していました。全人類で最も尊敬できる偉大な人 たちです。(これくらいの持ち上げっぷりで良いでしょうか? :)

2005-12-10
 スプリント3000に再挑戦。
 5秒を切れたらなぁとは思っていたけれど、 予想外に良い結果 が出てしまった。
 …というか、理論値だとフルグリップ仮定で最高速が600mm/secちょい = 3m5秒相当で、スタート時の加速を考えると5秒は無理かな、 というあたりのハズなんだけど…。 どっかで計算ミスをしているか、脚が(前に)滑っているか、 サーボのバックラッシュで指示値以上に脚が前に出ているか…?
 以前から理論値より速くなることがあって不思議だったんだけど、 何が起ってるんだろう…? 高速度カメラが欲しい。
 ま、予想より速いのは嬉しいことなんだけど。 3m を 3.87秒で割ると775mm/sec, 昔から考えるとよくここまで来たなあ、という感じである。
 ただ、何か画期的なアイデアによる結果ではなく、 加減速補正とかジャイロ感度とか、いろいろ細かく根気良く 調整した結果というだけで、何かの理論的なブレークスルーが あったわけではないというのが残念。 人間みたいな「走り」はまだまだ達成できてないし。

2005-12-19
    アスリート決勝。
 3000は微妙な記録更新で 3秒84。 やはり測定ミスではなく、これくらいの記録は安定して出せそう。
 5000は転倒一回で優勝は逃したかなと思いきや、他の人もふるわず、 辛くも優勝。コースレコードからは程遠い数値になってしまった。
   ついでにロボファイトも優勝して、勝ち過ぎの一日だった…。 たまにはこういう日もあって良かろう。


2006-01-04
   正月休みの最終日の深夜、ようやく ロボカーナ に挑戦する機会が訪れたので挑戦。 24秒47。
 やってみると意外に難しい。もっとキレイなライン取りをせねばとは思うけど、 どこかで失敗してどれも似たようなタイムしか出ない。操縦性の問題かなー。 公衆の面前で使うのはアレだけど、レーザーポインタを載せると良くなるかな。
 それにしても一人コツコツとタイムを刻むのは楽しい。 騒音の問題が無ければ夜通しやってたかも。(機体が消耗するが)

2006-02-06
 ようやく次のが完成。50cm、2954g、流行の女性型である。女性らしいスラリとしたプロポーションからはかけ離れた感じになってしまった。
 …というのはお約束として、第9回は「見学」しようかなと思ってます。 家庭負荷もあるけど、自分としての新たな挑戦ネタが無いことが主な理由。
 まぁ出るとしたら軽くてデカいのかなーと思わなくもないけど…。

2006-02-15
 新型機は放置して(ダブルミーニング)、こっそりエントリー。
   新しいのを作りたかったけど、とても間に合わなさそうなので、 出場自体をあきらめてました。 が、よく考えたら OmniZero.2 はロボプロ・アスリート用に作った機体で、 Robo-One の人にはあんまり見せてないことに気が付いたので、一応エントリー。
 しかし画像処理は面倒な割に地味でウケないし、今回は足が速い以外に アピールするポイントが思いつかないなー。困った困った。


2006-03-16
 いろいろチャレンジしたけど、目新しいことはことごとく うまく行かないので、昔から出来てたことだけで行くしかない。 という結論。
 ハードウェアは3ヶ月も前から出来てるというのに、情けない限りである。
   反動をつかった起き上がり。
 脚が長いからか、意外に簡単に出来た。
   秒速 800mm の走行。机では狭すぎてフル速度に達してないかも。
 ROBO-ONE リングでも狭い。 というか、戦闘用なら最大速度より加速度や横移動の方が重要か…。
   その場回転。

   ジャンプ。30mm位かなー。
   効かない攻撃。


2006-03-17(目) ←謎
   大会前日にあまり見たくない図その1。
 CPUボードのコネクタが何度も抜き差ししたせいか、 緩い気がするので、念のために交換。
   走ってる時は肘を曲げているせいか、 転倒した時に肘ピッチ軸のサーボが壊れやすいことが(今ごろ)判明。
 根本的な対策は取れないので、 とりあえずファイナルギアのストッパーを削って180度回して、 欠けた部分を使わない様にするケチケチ修理で凌ぐ。
   SISOさんのページ見てたらゼッケンのことを思い出したので、 慌てて貼り付け。
 しかし今回は、いろいろ新しくやりたかったことを すっぱりあきらめたせいか、非常に穏やかな前日という感じ。
 徹夜もしてないし、いつも以上に睡眠時間も取れている気がする。 テンション上がってないのかなー。



2006-03-18
   今回、自分としてはあまり自信が無かったので、結果には驚いているという 感じです。
 まあ、バトルで優勝を狙える機体ではなく、足の速さを関東の人にも 見てもらえたらなと思っていたので、願いがかなって嬉しいです。
(しかも宿でFTP使えてラッキー)


2006-03-20
   予選1位、決勝ベスト8、ランブル1位とまずまずの結果でした。
 軽量なので決勝では1勝も出来ないかも、と思っていたので、 見せ場のある良い試合が出来て、この機体を ROBO-ONE 界でも知ってもらう というミッションは十分達成できたんではないかと思います。
(十分目立ったが優勝してないという意味では、無冠の帝王っぷりに磨きが かかったかな?)
 あと今回、ビッグボス、「父」を始めとするいろんな人から、 「完成度は1番」「1つ違う次元に行った」「MVP」などのお褒めの言葉を頂き、 素直に嬉しいです。 出るかどうか直前まで迷っていましたが、出て良かった大会でした。


2006-03-29
   最近来たメールで一番面白かったやつ。


2006-04-19
   某社長からの誕生日プレゼント?
 しかし作ったからには売るんだろうか…。ホンマに売れるんかいな。
 軸間距離とか軸配置とか調べたい人が買うんだろうか…。 しかし何も秘密にしてないしなー。軸間距離は100mmだし軸配置は見たまんまだし。


2006-07-10
 すごい高校生の前田です。
 そろそろ冬眠から目覚めなければ、ROBO-ONE SPECIALに出られない。
 OmniZero.2は第9回ルール(130mm足裏)だし、ボール投げる腕力も無いし、 新型機を作りたい所ではある。
   というわけでこっそり設計だけしていた機体を掘り起こしてみる。
 今回のコンセプトは「全身強力サーボ」「やや短足」「10ブロック構造」。
 しかし110mm足裏は小さい。今までの「小型ロボットは足裏がデカい」 という常識を覆すというか、まぁ常識はどうでも良いけど歩けるのか?
   ロボットとして目新しい点ではないけど、擬似直交サーボブロックを アルミで作ることに挑戦する。(挑戦っていうか、昔からアルミでやってたような…)
 アルミの3D切削をしてみると、マトモな CAM が欲しくなってくる。 が、予算もないので Modela Player 4 でガマンガマン。 しかし穴あけくらいは自動でやって欲しいなぁ。
   10ブロック構造というのは、文字通り10個のサーボブロックで 全身を構成する方法。
 面倒な肘ヨー軸を廃止して、脚で使ってる擬似直交ブロックで置き換えて、 まぁピッチ、ロールに曲がれば良いだろう、というややイイ加減な方法でもあり。
 ボールを投げる時に手先の向きが自由にならなかったりするけど、 走る時はこの方が自然か。
 考えてみると、私のロボットは
  1. OmniHead
  2. OmniDream
  3. OmniStrker
  4. OmniCovered
  5. OmniZero
  6. SubZero
  7. OmniZero.1
  8. OmniBasic
  9. OmniZero.2
と、次で10台目。10ブロック構造。次のROBO-ONEは第10回大会。 こりゃ名前は OmniTen か…。 語呂悪いなぁ。


2006-07-27
   新型機は半ばあきらめていたけど、奇跡的に部品が揃い、出張が無くなったので 作業再開。奇跡ではなく、関係者各位の御協力の結果やな、感謝せねば。
   今回の反対軸は、ミスミ TFZF10-8 に溝だけ追加工してCリングをはめる。
 久しぶりに旋盤を回したけど、樹脂はシュルシュル削れて楽しい。
   同心円上に並んだネジを見ると何か「ちゃんとした」物を作った気になるのが不思議。
   という訳で何とか全身分の仮組みが終了。
 ここに至るまで左足を2本作ってガク然としたり(軸内配線なので配線全部やり直し)、 ネジ不足で1/4くらいしか止めてなかったり、 その反動で3000本も注文してしまったりしたけど、何とかここまできた。
 あとはCPUつけてネジ締めてプレステコントローラつけて バッテリ作ってカメラつけて外装作って歩行モデル作って モーション作るだけである。…まだまだあるなー。


2006-08-02
   逆立ちしてパンツはかせる、の図。
 この外装はぐるっと一周つながっているので、この方法でしか取り付けられない。
   急に思いついて、脚にセンサをつけてみる。
 しかしデカくてカッコ悪い。…赤いからジェットエンジンだと思うことにするか。
  問題: この配線はどうやって各関節の軸内を通すでしょう?
答え: 全バラして配線し直し。
 あとはバッテリ作ってカメラつけて外装つけてセンサフィードバック作って モーション作るだけである。…減った感じがせんなー。


2006-08-07
 終わった…。何の結果も残せず。思えば今までで最悪の結果かも知れず、ヘコむ。
 この気分を引きずらない様にせねば。というかとりあえず普通の生活に戻ろう。    木曜になって木を切る、の図。
 木工は何年かやってるけど、コンパネ等の大きな板材を手ノコで切る時は、 板を垂直に置いた方が楽だということに最近気がついた。

   それを適当に切り抜く。
うーん、ロボットに関係することをやっている気がしない…。
   神製階段をバラして、作った部品と組み合わせる。
 こんなことやってる場合なんだろうか…?
   金曜に見たくない図その1。
   ようやく外装も揃って完成した、の図。
   という訳で出場してきたけど、何の入賞もしないというのは もしかして初めてかも…。
 Dash は足首のロール軸が不調で固定していたのもあり、 直進安定性が無くてコースアウト。
 Ball は棄権。
 Eagle は真剣に作りこんでたけど、練習では何の問題もなかったターンテー ブルが何故か全然うまくいかなくて、大幅にタイムロス。 センサを使った峡路歩行は見せれたけど、階段を登ってる途中でタイムアップ。 情けない週末になってしまった。

2006-08-31
 締め切りなのでとりあえずエントリー。
 歴代の本線用機体を、作った順に並べると、
○ OmniHead …最初なのに(偶然)よく出来ていた。
× OmniDream …「やっぱデカくて重いのが良い」と思ったが運動性能×。
○ OmniStrker …軽くしてみたらよく動いた。
× OmniCovered …外装に凝ってみるがデカ過ぎ+時間不足。
○ OmniZero …原点に戻って軽く小さくしたらそこそこ動いた。
× OmniZero.1 …「やっぱデカくて重いのが良い」と思ったがイマイチ。
○ OmniZero.2 …アスリート用軽量高速機。よく動く。
と、キレイに傑作・駄作を交互に作っている。
 …と思ってたけど、戦績で書くと、
○ OmniHead …ROBO-ONE第4回大会: 予選2位、決勝2位。
× OmniDream …大会には出場せず
○ OmniStrker …ROBO-ONE第5回大会: 予選1位、決勝2位。
× OmniCovered …ROBO-ONE第6回大会: 予選2位、初戦敗退。
○ OmniZero …ROBO-ONE第7回大会: 予選2位、2回戦敗退。
× OmniZero.1 …ROBO-ONE第8回大会: 予選4位、決勝3位。
○ OmniZero.2 …ROBO-ONE第9回大会: 予選1位、決勝ベスト8。
と、自分の評価と結果はそうリンクしてない気もする。
 考えてみると単純に軽いの・思いのを交互に作っているだけで、 軽いのを作った時はそこそこ納得が入って、 重いのを作った時は不満が溜まる、という結果。非常にシンプルである。
 そして今回の機体は、全身同じサーボで作った「やや重い型」。
 予想される結果としては、自分としては納得が行かない駄作で、 戦績はそれとは関係なくどうなるか判らない、という所か…。
 そして今、既に重くてフラストレーションが溜まりつつあり、 次作るならやっぱ軽くしたいよな、と思い始めている自分。 完全に予定通りか?

2006-09-14
 なんか知らんが出発前夜になってしまった…。
   とてもロボットに関係あるとは思えない物体の設計。
   とてもロボットに関係あるとは思えない物体の実体。
 こんなモン作ってる場合なのか。
   こんな感じで自律で渡ろうかと。
 渡るのはともかく終了条件が難しい。うまくいくかなー。
       あとはいつものファイティングポーズとか。進歩がないなぁ。
 そして早くも「やっぱロボットは軽い方が良い」と思い始めてたり。


2006-09-19
   予選19位、本戦は緒戦敗退。今までで最悪の結果である。
 予選は画像処理で今まで失敗したことがなかったので慢心があった。 1位2位以外は4位が1回あっただけなのになー。
 本戦は練習不足か、ロボットの体格的には有利なはずなのに 何となく負けてしまった。ガク。
 ある意味、予定通りの結果かも知れず。前向きに頑張るのみか。


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前田武志 mailadr
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