嘘とライバルとムチャ辛カレー 前田@るつぼ 私にはライバルがいる。向こうはそう思ってなくても、私にとってはそ うなのだ。同じ時期にジムカーナを始めたし、e-mailが使える等、状況は よく似ている。が、ここしばらくは負けっぱなしである。タイムで勝てた 事がないし、持ちタイム指数で言っても私が 11727, 奴が 11197 である。 遠く及ばな…くてもライバルである。私がそう思うんだから。 で、桜の花びらが舞う 4/13 に行われた GRA ジムカーナパーティで、 久しぶりに直接対決する機会が訪れた。私の方がタイム指数が悪いので、 第一ヒートは先に私が走る。なんか攻めれてないというか、メリハリのな い走りなのが自分でも分かる、痛恨の走りで 1'38"883 。転倒やミスコー スしなかったのが、せめてもの救いか…。で、ヤツは 1'38"396 だった。 私より速いが、その差約0.5秒。私は全然イケてなかったので、これは第 二ヒートで逆転できるかも、とか思った。ヤツに調子を聞いてみると、 まぁ可もなく不可もないといった感じ。「今日こそは勝てるかも!?」 第二ヒートの順番もやはり私が先だ。気合いを入れて走る。第一ヒート は中途半端なヌメーっとした走りだったので、今度は全ての動作を大げさ にしてメリハリを付けて走った。これが良かったのか、なんと2秒以上速 くなって 1'36"780 。「勝った…かも」 しかし大事な事を忘れていた。ヤツはジム屋だったのだ。ジム屋に今日 の調子なんか聞いても本当の事を言うはずがない。ヤツは私の目の前で、 私の甘い考えをせせら笑うようにキビキビ走り、3秒以上(!)上げて 1'35"255 。「オレが甘かった…」 またヤツには逃げられてしまった。実力相応ということなのかも知れな い。今回は私もタイム指数をかなり上げたし(ちなみにヤツも上げていた)、 良かったと思うことにしよう…。 さて、私はジムカーナパーティという物には初参加だったが、何か普通 の GP とは違うゲームが企画されていた。5人の中で1人だけ激辛カレー を食べています、さて誰でしょう、というアレである。 ゲームは10人程度のチーム同士で戦う。その中から犠牲となる(?)5人を 選びだし、皆の前で4人が普通の、1人が激辛のカレーヌードルを食べる。 が、私のいたチームではゲーム内容を勘違いし、1人だけを選出するのと 思い込んでいた。誰が出るか…当然希望者がいるはずもなく、平等のハズ のジャンケンで決める事になった。 ちなみに私はジャンケンが弱い。要領が悪いだけかも知れないが、とに かく弱い。大学生の頃、配属される研究室を決めるための(人生を賭けた?) ジャンケンで、8人の中から7人が通り、1人だけが落ちるシチュエーショ ンで、その1人になるくらい、弱い。ここでそんな大事な事をジャンケン で決めるなよとかいうのは、また別の話である。 話をゲームに戻そう。これだけ書けばお分かりであろう。たった1人を 選ぶジャンケンに、私が負けたのだ。が、そんな心配する必要は無かった。 実際に激辛カレーを食わされると決まった訳ではない、確率は 1/5 なのだ から。 だが、やはり運の悪い奴は居るものである。たった 1/5 しか確率が無い 激辛カレーが、狙ったように私の所にやって来た…。ま、ジャンケンに負 けた時点で覚悟は出来ていたのだが…辛いと言うより痛いと言われていた が、まさにその通りであった。辛さが遅延性なのか、食べてしばらく経っ てからが一番つらかった。 そんな私の努力が実ったのか、私のチームは同点3位の好成績(?)を収め た。が、賞品は3位までしか無いので、またジャンケン(!)で勝敗を決める ことになった。私のチームは、よせばいいのに、私をジャンケン代表選手 として送り出した。結果はもう火をみるより明らかであった。そう、また 負けたのである。(完)